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叶えるための「やめるリスト」|願いに合わない習慣を静かに手放す

叶えるための「やめるリスト」|願いに合わない習慣を静かに手放す

新しい年が始まるたびに、手帳に「今年やりたいこと」を書き込んでいた女性がいました。

英語の勉強、運動習慣、副業の準備、読書、早起き。リストは、毎年、少しずつ項目が増えていきました。

ところが、三月頃になると、決まって同じことが起きていました。やりたいことを増やすほど、一日の時間が足りなくなり、結局、どれも中途半端なまま、疲れだけが溜まっていく。本人は、「もっと頑張らなければ」と感じて、さらに新しい習慣を追加しようとしていました。

ある年、友人に状況を話したところ、こう聞かれました。「増やすことばかり考えてるけど、何かやめてみたことはある?」

彼女は、その問いに、しばらく答えられませんでした。これまで、「足す」ことだけを考えていて、「やめる」という選択肢を、一度も検討していなかったことに、初めて気づいたのです。

願いを叶えるために、足すだけでは疲れてしまう

多くの人は、願いを叶えるための方法を考えるとき、「何を新しく始めればいいか」という方向で考えます。これは、自然な発想です。新しい習慣、新しいスキル、新しい行動。どれも、前向きで、わかりやすい方法に見えます。

けれど、すでに一日の時間とエネルギーが、ぎりぎりまで使われている状態で、さらに新しいことを足し続けると、どこかで、必ず限界がやってきます。先ほどの女性のケースのように、項目が増えるほど、それぞれにかけられる時間とエネルギーは、薄くなっていきます。

ここで見落とされがちなのが、「足す前に、まず減らす」という視点です。今すでに行っている習慣の中に、今の願いには、もう必要ないものが、案外、たくさん紛れ込んでいることがあります。

今の願いに合わない習慣を見つける

先ほどの女性は、友人の問いをきっかけに、自分の一日の習慣を、改めて見直してみました。

毎晩、なんとなく一時間以上、目的もなくスマホでショート動画を見続けている時間がある。土日に、特に行きたいわけでもないセールに足を運んで、結局、必要のない物を買ってしまう習慣がある。

これらの習慣は、以前は、何かの理由があって始めたものだったかもしれません。けれど、今、彼女が本当に大切にしたい願いとは、特につながっていないものでした。

このように、今の自分の習慣を、一つひとつ振り返り、「これは、今の願いに、つながっているだろうか」と問いかけてみると、長年なんとなく続けてきたけれど、実は、今の自分には、特に必要のなくなった習慣が、見つかることがあります。

やめることは、自分を責めることではない

ここで、大切な視点をお伝えします。やめるリストを作ることは、これまでの自分の習慣を、否定することではありません。

先ほどの女性が、夜のショート動画を見る習慣を始めた頃は、それなりに、疲れた心を癒す役割を果たしていたのかもしれません。その習慣自体が、悪いものだったわけではなく、ただ、今の願いとは、少し方向が変わってきていた、というだけのことです。

「こんな無駄な習慣を続けていた自分はダメだ」と責める必要はありません。むしろ、「これまで、その習慣にも、何かの役割があった。今は、その役割が、少し変わってきたんだな」と、やさしく受け止めてあげてください。やめるという選択は、過去の自分を否定することではなく、今の自分に合わせて、習慣を更新していく作業です。

一気に変えず、ひとつだけ減らす

やめるリストを作るとき、気をつけたいのは、一度にたくさんの習慣をやめようとしないことです。

先ほどの女性も、最初は、見直した習慣を、すべて一気にやめようと意気込みました。けれど、いくつもの習慣を同時にやめようとすると、その変化自体が、新たなストレスになってしまい、長続きしませんでした。

そこで、彼女は、まず一つだけ、「夜のショート動画の時間を、三十分だけ減らす」ということから始めました。完全にやめるのではなく、少し減らすという、無理のない形です。

一つの習慣を減らすことに慣れてきたら、次の習慣に取り組む。このように、ひとつずつ、ゆっくりと進めていくことで、無理なく、習慣全体を、今の願いに合った形に整えていくことができます。

やめるリストの書き方

最後に、やめるリストを作るための、簡単な手順をご紹介します。

まず、今、自分が習慣的に行っていることを、思いつくまま、ノートに書き出してみます。良い悪いは考えずに、ただ、習慣として行っていることを、できるだけたくさん書き出します。

そのうえで、それぞれの習慣について、「これは、今の自分の願いに、つながっているだろうか」と問いかけてみます。つながっていると感じるものには、何もしません。今の願いとは、あまり関係がなさそうだと感じるものには、印をつけておきます。

印をつけた習慣の中から、いちばん手放しやすそうなものを、一つだけ選びます。それを、完全にやめるのではなく、「少し減らす」という形で、まず試してみます。

このように、足すことだけでなく、やめることにも目を向けてみると、新しいことを始める前に、すでに、今の願いのための時間とエネルギーを、生み出せることがあります。願いを叶えるための準備は、いつも、何かを増やすことから始まるわけではないのです。

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